小芝村プロジェクト(2018)

計 画 地:中華人民共和国 浙江省 台州市 臨海市

地方集落を活性化するためには、農業を中心に循環型地域社会のシステムをつくることが重要である。昔から住んでいる人々と新しく流入した人々が農業で米、野菜、果実などを生産し、それを養鶏や養蜂などへ展開する「1次産業の循環」。生産物を加工し、ファーマーズマーケットや飲食店に供給し、流通・販売によるブランド化を図る「2次・3次産業への展開」。そして、これと並行して、農業観光へ発展させる「6次産業をおこす」ことが重要である。

1. 美しい農村風景をつくる

地形の特徴を生かし、緑豊かな小芝村らしい風景を再生する。

2. 変化のある豊かな農業空間を計画する

住宅の周りに、田畑、果樹園などを有機的に配置し、変化のある四季の風景を構成する。

3. 農業や生活のための「水」を安全に確保する

地域全体の保水性を保ち、雨水や伏流水を貯水することで、農地に潤沢な水を供給する。

4. 特徴ある有機農産物を生産し、「小芝村ブランド」をつくる

化学的な農薬を一切使わず、有機栽培による特徴的な農産物を効果的に広報し、国内や世界に向けたブランド化を図る。

5. Uターン、Iターンによる農業従事者を集め、新しい発想による農業を展開する地域出身の若者や、都市から移住する若者を集めて農業を展開し、新しい発想による流通・販売を展開して、「新農業」をおこす。

6. 「魅力的な民宿」により、農業観光を積極的に展開する

魅力的な眺望が得られる民宿を高い場所に散在して配置し、体験農場、地場産食材などによる農業観光を促進する。